2011年4月20日水曜日

AQI、ソーシャルゲーム『ブラウザ三国志』好調で黒字化も希望退職者を募集

AQインタラクティブが発表した平成22年3月期の連結業績は、売上高71億9700万円(16.5%)、営業利益5800万円、経常利益6300万円、純利益5800万円と黒字に転じました。

最も寄与したのはOne-Upと共同開発するソーシャルゲーム『ブラウザ三国志』で、特に第三四半期以降に会員数が大幅に拡大しました。

事業部門別の業績では依然としてコンシューマーゲーム事業が低迷していて、自社販売部門ではタイトル数の大幅な絞り込みを行いましたが販売本数は計画を下回りました。またXSEEDを通じて行っている北米事業も黒字化には至っていません。受託開発では大手パブリッシャーからの契約を獲得できているものの、獲得までの期間が伸びたことで利益は縮小しています。売上高40億5700万円、営業損失1億3200万円でした。

ネットワークコンテンツ事業では今期から立ち上げた『ブラウザ三国志』が80万人を超えるヒットとなり、好調でした。売上高は8億7500万円、営業利益は3億2400万円。

アミューズメント事業は『ポケモンバトリオ』を中心に堅調を維持しています。ただし、新弾のパックコレクションの販売は低下傾向にあるようです。マイクロキャビンによる受託開発は順調でした。売上高22億6500万円、営業利益は3億7400万円となりました。

AQインタラクティブでは黒字化は果たしたものの、計画を大きく下回り、厳しい状況がつづいている事を踏まえ、50名程度の希望退職者を募る事を明らかにしています(期末の従業員数393名)。

また、小松清志代表取締役執行役員社長が退任し、後任に執行役員ソフトウェア事業部長の許田周一氏を充てる人事を発表しています。

【関連記事】
バンダイナムコ、家庭用ゲームが大苦戦…通期業績
カプコン、平成22年3月期業績を発表…タイトル延期で苦戦
任天堂、22年度通期業績を発表…WiiとDSがいずれも過去最高台数に

引用元:arad rmt

2011年4月10日日曜日

【GDC2010】1億人のユーザーを抱える『FarmVille』の開発と運用…Zynga

ソーシャルゲームメーカーとして世界最大、実に2億人のユーザーを抱えるZynga。中でも『FarmVille』は牧場系ソーシャルゲームの原点であり、かつユーザー数も1億人を超える世界最大のソーシャルゲームです。GDC初日の「Social & Online Games Summit」ではZyngaのAmitt Mahajan氏が登壇し、「Rapidly Developing FARMVILLE: How We Created and Scaled a #1 Facebook MBTシューズ
Game in 5 Weeks」というタイトルで講演しました。

【関連画像】

Amitt Mahajan氏FarmVille2つの目標

『FarmVille』は僅か5週間という開発期間の中で、11名のスタッフによって制作されました。プログラマーが6人、アーティストが2人、プロデューサー/デザイナーが3名という構成です。そんな『FARMVILLE』は運営開始から24時間で1万8000人 シャネル
のユーザーを集め、4日後には早くも100万ユーザーを突破しました。今日ではインストール数では1億1000万人以上、3100万人が毎日遊ぶというゲームになりました。

このような急成長の影には多くの困難があったのは想像に難くありません。Zyngaのチームでは、ゲームの開発にかける時間を極力短くする、何百万人のユーザーにも提供可能なスケーラビリテ Ferragamo 靴
ィを実現する、という2点に腐心したそうです。

まずゲーム開発のスピードを上げるという点では、サーバー側にPHP、クライアント側にフラッシュを採用。この2つは多くの開発者が使いこなす事の出来るメジャーな言語です。また、デザインには余りこだわらないことでスピードを上げました。さらに、XMLを使ってデザイナーでもゲームをデザインできるよ MBT
うな仕組みを設け、プログラマーが関わる部分を減らし、効率化を図っています。

スケーラビリティの実現では、クライアント側とサーバー側の双方にネットワークレイヤーを置き、複数のリクエストを一度に送信できるようにすることでロード時間を約50%削減しています。また、Facebook APIの使用を専用のソーシャルネットワークラッパーで行うようにし
て負荷を抑えています。また、そうすることで他のプラットフォームへの移植を容易にしています。ウェブサーバーはクラウド側に置き、負荷に応じてすぐに増強できる構成になっています。

サーバー構成ネットワークレイヤーソーシャルネットワークラッパー

ロード時間の短縮にはリモートコールの徹底した排除や、ソーシャルネットワークラッパ
ーの中の遅いFacebook APIの呼び出しや、DBラッパーの中のSQLなどをキャッシュすることで対処しています。

これらの工夫を重ねたとしても負荷が高まりサーバーが落ちてしまう事態は考えられます。ZyngaではNagiosやMuninを使って常にサーバーの負荷を監視しています。ロード時間/トラフィックのグラフ、Memcacheの解放回数などをチェックしているよ
うです。

講演内容は基本的な方法論をきちんと実践しているという印象で、世界最大のソーシャルゲームであっても、対処の仕方は普通のソーシャルゲームと変わらないようです。スケールできるサーバー構成にする、キャッシュするなどして負荷を減らす、それでも落ちたら迅速に反応できる監視体制を作る。絶えず地道な改善をすることこそ多くのユーザ
ーを抱えるゲームに必要なものなのかもしれません。

Mahajan氏は最後に「ソーシャルゲームは短距離走ではなくマラソンです。長い勝負になります。ロンチの前日はしっかり寝て備えるようにしましょう」と笑いを取りながら講演を締めくくりました。

【関連記事】
【GDC2010】今度は心拍数センサーを同梱、『EA SPORTS アクティブ2』が発
売決定
【GDC2010】急成長するソーシャルゲームをうまくマネタイズするには? RockYouが語る
【GDC2010】脚光を集めるゲームエンジン「Unity」…コンセプトから最も稼ぐアプリまでの最短距離
【GDC2010】世界最大のゲーム開発者向けカンファレンス、本日より開幕

引用元:レッドストーン rmt